森島農場(静岡県)起業家
森島 倫生
酪農学園大学 酪農学科 1972年卒
私の祖父が、当時はこれしかなかった黒豚を飼育し始めたのは、太平洋戦争が終わった後でしたから、約60年前になります。祖父から母へ、母から私へ、そして私から息子達へ。家畜を飼育することの喜びと苦悩は、私達の遺伝子に記憶として伝えられてきているようです。
日本の多くの農家がそうであるように、喜びとは、人々に喜んで迎えられることであり、苦悩とは、生物の命を最後まで完遂させることができない病気との闘いでした。その苦悩も、今や、豚をしっかり観察しながらワクチンを適切に接種することで大幅に改善されています。
家畜の命を大切にすることと、人の命を大切にすることは、その飼育者の深い能力として明確に統一されていなくてはならないことを肝に銘じています。(HPより転載)