追悼:菊田治典名誉教授を囲む会報告

Date:2024.07.24


微生物利用学研究室(通称:ビリヨウ)のOB・OGが集結し、ヌポロベツ(=野幌)BBQ会を菊田治典名誉教授のご自宅にて7月15日(海の日)に盛大に開催致しました。開催日は快晴となり、夏の日差しが照り付ける打ってつけのBBQ日和の中、ワイワイ・ガヤガヤ・楽しくBBQを行いました。
乾杯のご挨拶はむかわ町にお住いの1996年度卒業の高木龍一郎さん、締めのご挨拶は奥尻島の耕養寺の住職である押見敏文さんにご挨拶を頂きました。
 今回は全国各地から大勢の卒業生が参加され、出席者数は総勢で38名となりました。この会は今年の2月から菊田先生が温めて来た企画であり、今回の幹事である大山のラインに夜中に突然、「冬馬君にBBQ会の助手を命ず!」と菊田先生からの突然の号令がかかりスタートした企画でした。

 実は菊田先生は2019年7月25日に胃がんが見つかり、手術等を行い精力的に抗がん剤治療を続けられておりましたが、2023年3月10日に最後の抗がん剤治療を終えられておりました。しかし、2024年6月6日にがんの転移による脳腫瘍が3つ見つかり、寝たきりの状態が続き、現在はご自宅での緩和ケアに移行されている状況でありました。
 開催の数日前には危篤状態になられ、このような状態の中で開催して本当に良いものなのか、何度も悩み、ご家族とも相談を重ねてきましたが、ご家族のご意向として「万が一があっても決行してほしい。残された時間を出来るだけ菊田が愛した弟子たちと過ごさせたい」とのお言葉があり開催を決行しました。

 菊田先生とは寝たきりになられる直前まで、毎月のように打合せを行っており、どこまでの範囲を呼ぼうか?どうしたら楽しく出来るだろうか?等々、何度も打合せを重ねてきました。また、この日に合わせて、菊田先生がサプライズで作られた短歌集の発行もなんとか間に合いました。
子供たちも多く参加されていたこともあり、当日はビンゴ大会も開催し、水鉄砲やお菓子が入った景品を手にし、子供たちは大変喜んでいました。

 開催日当日は、既に意識がほとんど無い状況でしたが、菊田先生の愛した弟子たちが代わる代わる声をかけると、力を振り絞って手を握り返してくれました。卒業生の子供たちも「菊田先生―!また会いに来たよー!」と声をかけており、本当に愛されている先生だなぁ…と思いました。
 また、卒業生の中には生物資源利用学研究室時代の卒業生も来られ、時代を超えた「菊田塾」について、話が盛り上がりました。
 菊田先生はよくゼミ生に「私は君たちを愛している」と口癖のようにおっしゃっておりました。でも、ここに来れなかった卒業生の皆さん、そして出席された皆さんも先生のことを愛していましたよ。みんな菊田先生のことが大好きでした。

 ここまで楽しい開催報告で締めたかったのですが、7月17日午前1時28分に菊田治典先生は永眠されました。奥様からは「みんなに会えるまでは絶対に逝けない」と病で苦しむ中、なんとか15日までは乗り切った、とお話しされておりました。心からのお悔やみ申し上げるとともに、私たちは先生と出会えて本当に幸せでした。
どうか先生が愛した弟子たちを、これからは広い空の上から見守っていて下さいね。何か間違った道に進みそうな時は「〇〇君、何してるんだ~」と喝を入れて下さい。菊田先生、本当に、本当にありがとうございました。これからはどうか、ゆっくり休んでくださいね。(代表幹事 大山冬馬)

卒業生(芋の会)の皆さんへ
※微生物利用学研究室の会報誌「芋畑(最終号)」を発行しました。
なお、芋畑(最終号)については残部がございますので、冊子の配布を希望される研究室卒業生の方は大山冬馬までご連絡をお願い致します。
芋畑最終号(大山)のサムネイルこちらからご覧ください。