酪農学園大学獣医学科11期生 卒業46周年同期会 in山形 ディープ山形「味わい深きご当地の旅」 報告

Date:2024.11.08


私達11期生は卒業10周年同期会を1990年に開催し今回で15回目となります。生きているうちに会おうという事で2016年からは一年に一回のペースになり、今まで日本中を旅してきました。コロナ禍で3年間お休みしましたが昨年は「福井巡礼の旅」と称し、永平寺、御誕生寺、越前一乗谷そして福井恐竜博物館を中心に巡りました。その際の同期会総会で次回は山形で「いも煮会」なるものを行いたいという要望が多数あり今回の運びとなりました。そこで、山形在住の私が地元幹事を仰せつかりましたが何分、西置賜郡という辺地に住み山形事情には全く明るくなく毎回同期会をサポートしてくれている娘同様の友人(株:オ―ティ―ビー早坂由夏さん)に「味わい深きご当地の旅」をコーディネートしてもらいました。
今回の参加者は20名(同期18名)でしたが晴天の中、予定通り山形駅に集合しました。何とこの旅でお世話になるOBANAZAWA KANKO BUSのドライバーさんは2012年気仙沼で開催した東日本大震災復興同期会でお世話になった方で再会を喜び合いディープな旅に出発しました。
先ずは山形大学付属博物館で遺跡、文化そして山形の歴史について学芸員にお話を伺い、次に舟形町で出土し国宝に指定された「縄文の女神」のレプリカ(常に町長室にある)を我々の為に役場の入口に移動して頂いてあり、役場の方の説明もあり皆で何度も眺め触れ他の国宝土偶4点のレプリカ展示に関してもより良い展示位置などの提言をし、アッという間の国宝土偶見学でした。最後には町の広報担当者から広報誌に掲載する「縄文の女神」を中心とした皆さんの写真を撮らせてくださいとの申し出があり、いつ広報誌のどこを飾るかを今から楽しみにしています。何より舟形町に対する貢献も出来ました。
そしてメインイベントの昼食「いも煮会」に向け、先ずは地元スーパーおーばん(社長の二藤部氏は大相撲佐渡ヶ嶽部屋部屋(部屋頭は琴桜)の後援会長、店中に力士写真、サインや手形がいっぱい展示してある)で地元の食材等を見、その種類、値段の違いを実感し、事前に頼んで用意していてもらっていた飲み物と芋煮の煮の食材、鍋、ゴザ、薪等をバスに積み込み河原ではなくオートキャンプ場のある徳良湖に向かいました。一足先にキャンピングカーでオートキャンプ場に乗り込んでいたOご夫妻の奥様からは沢山の京風のおにぎりの差し入れをいただきました。秋の気配の中、火おこし、食材切りそして2つの大鍋に①内陸主流の肉牛と里芋で醬油味と②海沿(宮城県)主流の豚肉、里芋、味噌味を作り、食べ比べを実行しました。ほとんどの参加者が初めて食べたという事でしたが「美味しい!!」と太鼓判。お天気にも恵まれのんびりと最高の芋煮会のひと時となりました。その日のお宿は近年有名になった銀山温泉近くの山の上の花笠高原荘を貸切、夕食前にはお風呂に入ったりおしゃべりしたり、そして庭先に出て谷に向かってのカラオケ大会(誰も近くには居ない)で皆気持ちよく途切れなく歌いました。その様子を地元スマート農業の担い手兄さんがドローンで空撮してくれ集合写真もその時の物です。して日が暮れると同時にホテル内で同期会総会を次第に基づき開催しました。先ずは挨拶と黙祷(物故者同期7名、恩師15名)、続いて大学の現状などの報告、会計報告そして同期の三愛賞への推薦に関し現状と推薦文に関する意見等を話し合い、次年度の開催時期場所とその次の場所まで決定しました。

通常であればここから食事宴会となりますが今回の夕食会場はタクシーに分乗し地元かやぶき屋根の有名なそば屋(そば処 鶴子)に移動で酪農讃歌を歌い損ねました。ソバ、田舎料理そして地酒は絶品で十分に堪能した後、再度タクシーに分乗し夜のライトアップされた異次元世界の銀山温泉を散策、その後宿泊場所に帰り着き二次会と古希を超える者には少々ハードなスケジュールでしたが、それを上回る満足な一日を過ごしました。
二日目の朝食は山形のソウルフード「ひっぱりうどん」、いくつかのテーブルにドーンと大鍋で茹でたうどんが置かれ、それぞれに配られた御膳にネギ、納豆、サバ、カツオ出汁等々、各自で出汁醤油など調合し、そこに茹でたうどんを直接入れて食べるのが山形流、意外に皆さんで引っ張り合い(取り合い)しながら食べるのは好評でした。その後、宿を後にし、二日目のメインイベントの信仰の山、出羽三山の一つ湯殿山に向かいましたが途中、昨晩の地酒の味が忘れられず地元の酒屋さん(酒房やさく)を開けてもらい、地酒の試飲から始まり、皆さんたくさん買い込み、その本数に比例して急遽店を開いてくれた店主の対応も徐々に良くなり、何より試飲(雅山流、裏・雅山流極華、めんこい)の種類も増え、最終的には店一の幻のお酒(雪女神)も出てきました。当然はこれも試飲できるものと思い、数名は黙って行儀よくお待ちしていましたが「これは幻の中の幻で年に一度しか手に入らないので試飲がない」と言われ涙ながらに酒屋さんを後にしました。特に多い人(広島Sさんご夫妻)は地酒、焼酎など計6本購入しました。バスの後部座席はサロン様の配置に変わっており、地元幹事持参のどぶろくをちびりちびりと飲み続け、紅葉が始まったブナ林の中を湯殿山へと進み、さらに奥で専用バスに乗り換え御神体近くまで行き、そこから少し歩いて社務所で裸足になり全員でお祓いを受け、御神体を目指し裸足で注意して岩場を登り、帰りも注意して降り、足湯にもつかりました。御神体のことは他言してはならないとの事なので(内緒)、しかし、かなり珍しい貴重な経験をさせてもらいました。その後、即身仏も観る予定でしたが時間がなく中止しました。その後山形空港に向かう途中では座敷童が出るという古い蔵屋敷、梅ヶ枝清水(めがすず)で漆の御膳で郷土料理の絶品のランチを頂きました。そして、購買能力が高まり道の駅で気に入ったフルーツやお菓子や名物をどんどん買い求め、山形空港と山形駅で解散しました。まっすぐに帰る者、寄り道していく者、今回の旅をそれぞれ膨らませて来年の出会いを約束し別れました。お預けの酪農讃歌(黒土)を次回は二回歌いましょう。
最後に今回も道中すべて地元旅行社でなければ出来ない内容に参加者全員大満足のディープ山形「味わい深きご当地の旅」でした。 そして来年は「駿河湾から眺める富士山と伊豆の旅」に決定しました。(地元幹事 743032 川崎 恵)